装い彼女の背を透かせ

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ロンドン橋落ちた
荷馬車の到着を待たずして
生まれてこの方
出したことのない声
歌ったんだか泣いたんだか
 
髪を結うのも頼れぬ腕が
見世物のように指をさす
長い毛足のリボンの子
の隣のきれいな紙幣
教会の鐘は川底へ
 
ロンド 橋落ちた
馬の友人 庭師は逃げる
可愛いあの子の眼には水害
輪になってダンス 頽れる
どうしてここへ来たのだったか
 
祈りを拾う夜目のきく眼は
父と王様どちらに欲しい?
偶然だなんてそれは野暮
揃って仰向く銀の矛さえ
ただの洒落だっていうのに
 
乞食が拾う一抹の星に
正当性はうつくしくない
けれどひとりは笑うのだから
それはお国のためなのです
 
一億の海馬 my fair lady
 
 
 
 
 
INSPIRE:童謡・ロンドン橋/重要視される言い訳の鮮度
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ぽたりと染み込んでいく
色はまだ薄いままだ
誰かが愛しいと言った
遠くからの長い声
反射して目を焼くのに
あれは未だ愛されたままだ
何が駄目か答られないくせに
それじゃ駄目なんだって言う
曖昧でぼやけたラインの
切れ端は実のところ尖っている
止まれの3文字は
その存在を主張して
溶かしてみたのは
ただの洒落だって言うのに
飲み干すには危うい原色は
忘れるには鋭い
朝日を受け付けない網膜に
思惑を孕むような背中で
立ち上がる鉄塔の
間接が鈍く軋む
膝を折るには冷たい酸素が
夜は繋ぐには緩いようだ
バラけた線を点に裁断
軌跡を追い越してって
記憶をホワイトアウトさせよ
完成型を目指した未来の温度
息を吐く寸前で
理性を許そうと保っている
重要視される言い訳の鮮度
オーバーヒート設計士は誰だ
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ある日空席を埋めるために
遥か星が身を投げる
片手間に打ち上がる花火に紛れ
指折り数えて一周期
ため息が目に見えて白いので
きみは胸が痛むんだろう
息を詰めたのが目に留まった
 
靴音だけが夜を占めて
アスファルトの黒を恨んだ
白む空に背を向けて
影から目を逸らしまだ縋る
青を切り離す電線に
志半ば、引っ掛かる星を見た
 
朝日を受け付けない網膜に
濁ってく眼光を見てただろ
一度に僕ら消すことより
ひとりを僕らから奪うことが
ずっと重いと分かっていただろ
鉄塔の上で笑うMr.joker
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答えるのは反芻する声なの?
撹拌する情勢を飲み込んで歌えよ
 
鉄塔の上で笑うMr.joker
一人で踊るワルツのステップ
貴方ならご存知かしら
抜いた羽を標本にして愛でても
落ちることが出来る人
貴方は私の知らない言葉しか使わないわね
 
高架下で泣くMr.jack
今宵の染まる月はお好みかしら
瞳は繊細を嘘ぶいて
貴方は最初に膝を折る
知っている花の名はいくつ?
貴方は私の知る言葉しか使わないのね
 
 
いつも片腕を残して
祈りは埋葬された
両腕が合わさったのは
焼かれた記憶の中でした
手を取って踊ってみても
なんて つまらないの!
 
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瞼の裏に目を凝らしても
生まれた頃が思い出せない
ああ 永遠に往路
嘘に重なればきみが笑う
 
点在しかできないわたしは
恋人の説く永劫回帰を
ずっと紐解けないまま
それでもニーチェを愛してる
 
逆行する日々を諦めて
飴色の髪の一筋を眺める
戦後教育に順応できずに
自我に目を閉じた迂愚な頃
 
飛行する日々を捕まえて
きみが濾過して透かし見た
抜いた羽を標本にして
きみは最初に膝を折る
 
知識とはそれすなわち武器でした
しかしながら無知とは凶器でした
強いのはどちらだと思いますか
液体はどんな模様を描きますか
 
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飛行する日々を捕まえて
眠らない 眠れない
窓枠から滑る夢が浅ましく響く
 
泳げない傷 酸素は薄くて
甘ったるい砂糖だけが濃度を追う水
言い訳だけ肩を揺らす
光る鱗が反射して目眩
 
覚えてるなんて僕を騙しす
世界が認める普通を笑えているか?
烏が盗んで行くのは必要だったものばかり
個人情報の保護に意味なんてない
 
模造した理由に 足音をつけて
出来上がるインスタントな人間
瞼に焼かれた起源の痕が
未だ燻って熱い
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五番館の映写機は
音を立てて
安いフィクションを閉じる
 
翌朝目覚めてしまう
死にたい子にも
罪深く浅ましい
息絶えるよな幸福にも
 
平等に花を遣りたいね
 
僕はきみの言いなりで
スクリーンは野の原になる
それでも慣れた目で見たら
きみなんてものは嘘だった
 
酸素は薄くて
気温も低くて
煙に手をやり火傷ばかりした
 
どれだけ藁に縋っても
無機質なマンションのドア
あのばらはいつか死ぬ
 
鋭利な刃物のようだ
ただ不在だけを教える世界は
僕を裂いてはきみと嘲る
 
鋭利な刃物のようだ
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無機質なマンションのドアを開けると、張っていた気が一気に緩むのを感じた。
私は少し高めのヒールにやつあたりする様にソレを脱いで寝室に入り、ベッドになだれ込む。
彼は一昨日私を忘れた。私を見る目にあった愛しみがなくなっていて、安心してしまった私は泣けなかった。
そして今日彼は世界を忘れた。この星の青さも、私たちの神も全部。
あの白い一室だけが彼の世界の全てになった。
自身のことしか覚えていない彼はそれなのに正常でいて私には既に狂っているように見えた。
彼の世界がいつまでも馬鹿みたいに回っているから私はとうとう泣いてしまいました。
(始めから君には全て要らなかった)(それでも君は私の世界だった、よ)


いつだったか、俺は俺を忘れた。きっと、もう随分前に。
枕元のノートには俺自身の記述がしきつめられていて、不自然な程に名詞が使われていなかった。
ただ、最後のページに一言「彼女のために」きっと俺はこの瞬間に世界を捨てた。
俺にあるのは彼女だけで、それでも彼女を忘れることに決めたのは目に宿る愛しみをみていられなかったから。
そしてとうとう昨日俺は世界を忘れた。もう何も覚えていない、彼女以外は。
(揺れないのは随分昔から俺の世界は彼女だけだったから)(誰か彼女を忘れる薬を下さい)


((呼吸をし、瞬くのは二つ、私たちしかいない世界))
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辻褄
住み着いたナイルブルー
胸底が測り知れない

 
硝子越しの彼の眼を
見ることができないので
煙草の火を見遣る

追うように煤けている
私の肺は
彼のそれに似ることはなく
ただ生きるのに負担になる

呼吸をし瞬くのは二つ
朝方の煙は青い

 
ハイウェイの夜は
隣の愛情すらハイにした
隣の愛情すら、灰にした

 
飽和しだすなら、
あの日彼の逝かした
不透明な水母に

飽和しだすなら、
人の皮膚に焼け死ぬ
冷たい水母に

なり代わってしまいたかった
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私たちはそれが響く雑音達のせいだ
と何の根拠も無く信じていることができました
 
この手のひらの温度が
彼のそれに似ることはなく
ましてや無言を美徳とするような
潔の良いもので在るはずも無かったからです
 
それがあの白い花の様に純粋すぎる何かで出来ていることもとうに私たちは知っていました
 
これらが確かに全ての根源であって
所在無く瞬く私たちの意味を
見るに耐えないと苦々しく
誰かが溢す日が来るかもしれません
 
ただしそれは自ら望んでいたものであるはずなのです
 
ラストシーンの舞台さえ
静けさを思い出すことはなくて
不安定な足場で
たった一つこの言葉を紡ぐ意味を
私たちはずっと探しているのでありました
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